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Liner Note

 ジョニー・トッド氏はオーストラリアに生まれ、 16 歳でオーストラリア国立音楽コンクールに優勝し、音楽家としてのキャリアをスタートさせた。
  その後 20 代でアメリカに移住し、長年にわたりハワイのスーパースター、ドン・ホーの番組の音楽監督、指揮者、アレンジャーとしてキャリアを重ね、その他にもサミー・デイビス Jr. 、アニタ・オディ、ナンシー・ウィルソン、ビージーズ、トニー・ベネット等のバックを務め確固とした地位を築いた。
  しかし 2000 年に彼の末娘であるミカ(当時 16 歳)が日本の人気アイドルグループ「ミニモニ。」でデビューすることが決まり、また彼自身が日本文化への造詣が深かった事もあって、活動の拠点をハワイから東京に移し、娘ミカのサポートをしていく事を決意する。そしてこの決意により、彼は今回レコーディングを共にした 2 人のミュージシャンと思いがけない幸運な出会いを果たしたと同時に、このトリオがエキサイティングなピアノトリオになるであろうと確信したのである。
  日本人ベーシスト江森正敏氏は、約5年に渡りロサンゼルスの様々な場で活動していた。日本へ帰国してからは、アメリカでの経験を生かしアコースティックとエレクトリック・ベース両方を演奏するベーシストとして、ジャズから邦楽に至るまで幅広いジャンルで活躍し、人気を得ている。
  アメリカ・デトロイト出身のドラマー、ロレンゾ・ブレイスフォー氏は、ほぼジョニー・トッド氏と同時期に日本に居を移した。アメリカではアレサ・フランクリン、アール・クルー、 112 等のバックを努め多忙な日々を過ごしていた。来日後もドラマーとしての活躍は続き、力強さと想像力に富んだドラムスタイルで現在もひっぱりだこである。
  日本移住後、幾度かのコンサートが続き、プロモーターである樋口弘一氏は、このトリオでレコーディングする事を熱望した。そして、ジョニー・トッド氏もすぐさま今回のアルバムの作曲にとりかかったのである。




をクリックすると視聴できます。



Encantado

 アルバムのタイトル曲であるこの曲は、スペイン語で「嬉しい出会い」を意味し、私と江森正敏氏とロレンゾ・ブレイスフォー氏との大変幸運な出会いを表現しています。また、このラテン的な曲調に対する彼等のエキサイティングな才能も披露してみました。


Three Musketeers

 この曲では拍子を何度も変える事によって、私たち3人が旅をすることを物語っています。私たちの音楽的冒険精神を表わす曲にしてみました。曲の冒頭は4/4拍子ですが、テーマ部分では6/8拍子と7/8拍子が交互に登場し、ソロの部分はブルース進行となっています。


Autumn Is My Time Of Year

 2003年、東京の秋の鮮やかな紅葉を描いた落ち着きのあるバラードです。


Smooth Interface

 この曲はコンピューター時代に精通した感じを持った、ビーバップスタイルの曲です。


Angelina

 私はアンジェリーナという人物を誰であるかと特定しているわけではありませんが、この名前が複雑で感情的なコード進行を持つこの曲にふさわしいと思えたのです。


Spider Walk

 2003年2月東京・葛飾シンフォニーヒルズで、このトリオのコンサートを開催した際に、画家である高田照和氏がコンサートプログラムの為に描いた漫画がありました。私はその絵に触発されこの曲を作曲したのです。江森正敏氏のベースソロは、彼が持つ演奏スタイルの隠れた一面を写し出しています。


Ballade

 この曲は、ショパンの4つの勇壮な詩曲に対するジャズ的な賛辞を意味しています。この曲の形式はアメリカのポップミュージックのものとは違いますが、調性が整った、より長いストーリー性のある旋律を持ち(ここではDメジャー)ムードやテンポを変えながら全体の曲の流れを展開しています。


Danny Boy

 このアルバムに2曲収録した民謡のうちの1曲です。この西洋の民謡にはストレートアヘッドなジャズアレンジを施してみました。


Requiem For Kage

 この曲は、私の娘であるシェイが飼っていた秋田犬(名前はカゲ)への想いを描いた曲です。カゲはロサンゼルスで突然亡くなり、私たち家族に深い悲しみととても楽しい思い出を残しました。


Yagi Bushi

 このアルバムに収録したもう1曲の民謡が、日本の群馬県に伝わる八木節です。日本の多くの祭りで人気があります。創意に富んだ江森正敏氏の6弦ベースソロとロレンゾ・ブレイスフォー氏の力強いドラムソロが、この曲の東洋と西洋をエキサイティングにブレンドしています。


Afterthoughts

 最後の曲はピアノソロであり、私のトリオに参加している二人の冒険家(ミュージシャン)と共に築いた親交に対する私の思いを綴った曲です。