ということで、「収書保存プロジェクトの答申」を入手しました

「(真砂中央図書館の)改装終わるまで待ってて」ということで、開示請求のタイミングを伺っていた「昭和58年(1983年)6月収書保存プロジェクトチームの答申」が開示されました。

図書館資料の収集保存について-収書保存プロジェクト最終報告 表紙

3 項にある「昭和58年(1983年)6月収書保存プロジェクトチームの答申」というのが、どういうものなのか気になりますね。

[From 図書館の選書基準が話題になっているので(文京区の場合) - Soukaku's HENA-CHOKO Blog]

この答申ですけど、資料として現存しているそうなのですが、現在改装工事中の真砂中央図書館の倉庫に保管されている関係で、すぐに見ることは出来ないとのこと。(作成時期が30数年前ということもあり、手書きらしい。)

[From 続・図書館の選書基準が話題になっているので(文京区の場合) - Soukaku's HENA-CHOKO Blog]

正式には、「図書館資料の収集保存について-収書保存プロジェクト最終報告」というもので、全部手書きですよ、手書き。
#題字、なかなか味がありますよね。

さて、開示された資料は、全 105 ページで B4 横がベースになっていました。

PDFのサイズも大きいんで、7分冊(各15ページずつ)にしたものも準備しておきますね。


ざっと目を通してみて、自分的に気になったところ

基礎自治体の図書館における重要な役割である地域資料の収集については、今後の課題として P20〜21 に記述されています。

①行政資料の収集・保存
区政及び都政に関する公開資料を体系的に収集整備することにより、住民と行政のつながりを親密なものとするとともに、行政運営にも役立つことを目的とする。
ア.真砂中央図書館を担当中心館とし、区政資料及び基本的な都政資料の永久保存をはかる。また、企画課と連携し、資料の提供を受けるなど、行政資料の収集ルートを確立する。
イ.他の各館では基本的な区政資料の長期保存をはかる。

区政関連資料に関しては、現状では区の議会図書室が設置されていますから、それそこ議会事務局とも連携を図ってもいいんじゃないかなぁ、と思ったりもするんですよね。資料によっては議会図書室側で長期に保存が必要なものもあるでしょうけど、それのために区役所の 23 階の一室に置き続けるというのも、施設の利用効率とかから考えるともったいないような気もしますので、収集・保管についてはうまく分担していただきたいなぁ、と。

また、P22~23にかけて

③新しいメディアへの対応
視聴覚資料は最近急速に多様化の方向に進みつつある。(ビデオ、コンパクト・ディスク、コンピューターソフト等)図書館としても今後これらをどのように導入、利用するのかを①、②との関連で考えていく必要がある。

という記述があって、検討の時期は、確かにそんな時代だよなぁと。

ただ、音楽や映像は、CD や DVD の形で収集は行われるようにはなってますが、コンピューターソフトを図書館資料として収集、というのは実際には行われていないですし、やってるところもないですよね。そもそも、コンピューターソフトといっても、いろんな種類ありますし、どこまで収集するのかや、どういう形式で保存すのとか、不正コピーの温床にならないようにしないといけないんじゃないかとか、解決しなくちゃいけないことがいろいろ予想できるので、図書館という形式は難しいのかもしれませんね。
ハードウェアに関しては、博物館的な施設にすれば運営できそうですし、実際にアメリカにはあったりしますもんね。

公開された報告書のほうですが、かなりの部分が表なのと、原本の保存状態によるのかコピーの内容が読み取りにくいページもあったりして、隅々まで目を通せているわけではないので、とりあえず現時点はこんなところ。
また何か書くかもしれませんし、書かないかもしれません。

話は逸れますが…

今回、開示された資料見て、「あ〜、この頃はまだまだ書類といえば、手描きなんだねぇ」って、ちょっと懐かしく感じました。今でこそ、殆どの資料が PC 使って作成されるようになっていますけど、この報告書の作られた頃は、ワーブロ専用機もそれほど普及してない時分ですからねぇ。 PC でいえば、 PC-9801F とか FM-11 とか if800 とかの時代ですし、学校の定期試験の問題も手書きでガリ版印刷当たり前。

で、その頃ぐらいから、急速にいわゆる OA 化の波が押し寄せて、ワープロ専用機が職場に普及していったという感じだったかと。自分が就職したのは、この報告書の出た 3 年程後ですけど、見積書とか社内向けの発注伝票とか、カーボン紙使って手書き複写していた時代でしたからねぇ。
いや、ほんと懐かしい…。

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