4 月頃になって、急に話題になった「パスワード定期変更不要論」ですが、
総務省は「国民のための情報セキュリティサイト」で昨年11月、パスワード流出やアカウントの乗っ取りなどがなければ「定期的な変更は不要」と記載を改めた。従来はパスワードの定期的な変更を求める内容だった。
[From ヤフーがパスワードの定期変更求める記載削除へ 総務省も「安全なもの」前提呼びかけ - ITmedia NEWS]
中学校では、パスワードに関する扱いを、どういうふうに教えることになっているんだろう?というのが気になって、息子が使っている技術・家庭の教科書を見せてもらったら、
注意点に「定期的にパスワードを変更する」という記述が。
まぁ、発行のタイミングもあるんで仕方がないのだろうなというのもわかるので、このあたりはガチガチに教科書通りに教えるのではなく、社会のトレンドにに合わせて指導していってもらえればと思うわけです。
息子の使っている教科書と違う会社のものだと、どうなってるんだろう?
教科書そのものは、複数の会社で発行しているので、「じゃあ、会社が変わると、どう変わるんだろう?」というのも気になって、発行されている教科書全てを閲覧できるところはないかと探してみると、いくつか存在しているを見つけた。
なんだかんだと、いいながら遅々として進んでいない、我が家における子供たちへの ICT 教育ですが…。
夏休みに区の事業の一環で行われた小中学生向けのハッカソンにも息子、娘ともに参加させてみたのだけど、思いの外食いつきが良くなかったというか…。
Scratch の基礎編 1 日 + 参加者がペアになって Scratch でゲームを2日間で作るって内容だったんですが、参加させる親としては「そんな短期間でゲームが形なるんかねぇ?」と半信半疑で参加させたわけですよ。で、2日めの終わりに作ったゲームのプレゼンやるってんで見に行ったんですが、これが意外と形になっていて「おぉ…」と思ったんですけど、その後が続かなかった。
ハッカソン終了直後に家族共用となってるノート PC に Scratch をインストールしてみたんですが、それをイジってる気配はまったくなく、もっぱら YouTube 見たり、なんか文書書いたりするぐらいにしか、PC を使ってない…。
もう少しプログラミングの方に食手が動いてくれれば、 ラズパイとイメージセンサとかカメラモジュールを組み合わせて、ちょっとした警報装置みたいな物作ってみたり、子供専用に PC 調達したりしたかったんですけどね。
(ラズパイも扱っているRSコンポーネンツでは、イメージセンサの取り扱いもあるのでチェックしてみてください。)
あんまり押し付けて「コンピュータ嫌い」になられてもアレだよなぁ、とか言いながら、息子にも娘にも IT パスポート試験受けさせようと勉強を始めさせていたりしますが、これはどうなるかなぁ…。
「ICT先進自治体」として、良くも悪くも有名な武雄市ですが、ここ数年続けているタブレットを利用した授業に関する研究報告の最新の状況として、武雄市「ICTを活用した教育」第三次検証報告が公開され、それに基づいた新聞記事がいくつか出ていました。
武雄市のICT教育について、東洋大の研究プロジェクトが第3次検証報告をまとめた。武雄式の反転授業「スマイル学習」は実施率が低く学校間でもばらつきがあることを指摘し、学習効果の検証と教職員の負担軽減などによる実施率改善を求めた。
[From 武雄の反転授業を東洋大が検証、負担軽減を|佐賀新聞LiVE]
佐賀県武雄市と東洋大学などが共同で進めるICT(情報通信技術)を活用した教育研究プロジェクトの検証報告会が24日、同大の白山キャンパス(東京都文京区)で開かれた。タブレット端末を使った独自の武雄式反転授業「スマイル学習」を通じて学んだ児童の方が、通常授業の児童よりも理解度テストの平均点が高いとの結果が出た。
[From 【りこめんど】武雄式反転授業「スマイル学習」 - 産経ニュース]
日本一の学力を目指して武雄市が小学校にスマイル学習(武雄式反転授業)を導入して3年。「推進役であるはずの教職員が実はスマイル学習に消極的」と、ショッキングな現実を東洋大の第3次検証報告(2016年度)が突きつけた。市教委は「多くの利点がある」とスマイル学習は堅持する方針で、新年度から初の見直し作業に着手する。【渡部正隆】
[From 武雄のスマイル学習:導入から3年 推進役の先生、消極的 東洋大が第3次検証 初の見直し作業着手へ /佐賀 - 毎日新聞]
一通り目を通した感じでは、産経だけが問題ないような内容になってますが、佐賀新聞と每日新聞の書き方は「進め方に問題あり」と言った論調になっているのが、面白いといえば面白い。
区の図書館の新着をつらつらと眺めていたら「タブレット端末を活用したICT教育モデル事業報告書 平成26・27年度 」というものが所蔵されたらしい、ので早速借りてみた。
自分の子供達が関係することだし、随分前にも、
さて、書いてあった概要だけから類推するに電子黒板導入に向けての調査と、それに合わせて実際の授業での活用方法を模索するために、モデル校選定と研究を今年やる、という感じみたいですね。(ただ、タブレット型 PC の導入が唐突に出てくるのが、ちょっと…。)
[From 電子黒板とタブレット PC の導入ですか… #文京区 - Soukaku's HENA-CHOKO Blog]
ということは書いていたのだけど、特に行政文書の取得とかまでして調べる、ということもしていなかったので、現状を概略的に把握するためにも、読んでおこうと思いましてね。。
で、それが今日手元に来たので、読んでみたわけですが、そこから幾つか気になることなどを、書いておきます。
まず、今回のモデル事業の概要ですが
- 実施期間:平成 26 年、27 年の 2 年間
- 対象:小学校、中学校それぞれ二校ずつ。さらに、それぞれで通常学級と特別支援学級担当に分かれる。
- 研究課題
- 大きく以下の五つ
- 一斉学習、個別学習といった学習形態に合わせた、タブレット PC を効果的に活用した指導事例及び成果
- ICT 支援員の活用や、校内研修・研究等の工夫による、タブレットを効果的に活用するための校内体制
- 時間割の工夫、交流及び共同学習での活用など、タブレットの効果的な活用のための留意点、配慮事項の洗い出し
- ネットワーク、ソフトウェアやその機能、ベンダ対応などタブレットの学校への導入に際しての技術面、設備面での課題洗い出し
- その他、タブレット活用に関すること
- 機材の配置
- 通常学級:3〜6人に 1 台になるように配置。小学校、中学校ともに Windows タブレット PC で、中学校には iPad も配置。
- 特別支援学級:1 人 1 台で配置。小学校が iPad 、中学校は Windows タブレット PC 。
という感じだったようです。
今日、ちょこちょこと話題になってた、栃木県の壬生町での「みぶっ子スマホ・ケータイ宣言」に関して。
今日、特に大きな問題となっているスマートフォンや携帯電話による弊害から、学校・家庭・地域が一丸となって、子どもたちを守るために、7つの団体で共同宣言を行いました。
[From 『みぶっ子スマホ・ケータイ宣言』について | 壬生町公式WEBサイト]
要するに、持たせなきゃ問題起きないんじゃね?という「臭いものには蓋」の発想からとしか思えないような、頭の悪さを感じるなぁ、というのが一番最初に出てきた感想。
世の中の流れ的には、タブレットは、どんどん教育現場に入っていこうとしている状況です。PC にしても、数年後にはプログラミング教育の必修化が控えていることを考えると、こちらも教育現場で更に使われるようになるでしょうし、その流れに乗って家庭にも PC やタブレットが入ってくと思うんですよね。
スマホ=小さなパーソナル・コンピュータと捉えるならば、「持っててもいいけど、こういうことに気をつけようね、こう使っちゃだめだよ。」ということを教えていく方が、教育的な意義があると思うんですがねぇ…。もちろん、そういったことは家庭でやれ、ってぇのもありだとは思いますけど、果たして全家庭できちんと教えることができるか、というとそれはそれで難しいと思うので、ある一定レベルまでは学校で教えてほしい、となるのではないでしょうか。
さて、この宣言に先立って、1年ほど前の町議会で、それらしき答弁が行われているのは見つかりました。
議員の質問に対して
まず、一つとしまして、子供たちにネットトラブルやネットいじめ、ネット依存の恐ろしさを認識させることや適切な利用の指導が必要と思いますので、本町の学校や家庭での子供たちのパソコン・スマホの所持の状態、ネット依存の現状、学校の指導の取り組みをお伺いしたいと思います。
二つ目としまして、子供たちは学校での時間よりも家庭で過ごす時間のほうが多いわけです。家庭内のルールや適切な使い方の指導など、全町保護者への協力、アドバイスも必要な取り組みと思いますので、お伺いしたいと思います。
[From 平成27年 6月 定例会(第2回)-06月09日-02号]
教育長が、以下のように答弁しているんですね。
そういえば、佐賀県立高生徒向けタブレット PC の導入に絡んで、取得してた文書で、公開してないのがあったんだよなぁ、ということで、こんなタイミングだけど公開しておこうと思う。(情報漏洩事件に絡むものではないのだけど。)
これは、MDM 用途でソフトウェアの追加インストールが急遽リモートで行われたという話を聞いて、
企業が従業員に支給するモバイル機器であっても、この類のソフトウェアをインストールする(している)場合には、その目的を告知しておかなければ不正指令電磁的記録供用罪に該当するという見解が、法務省から出ているわけで、今回のように「所有権は、生徒またはその保護者」という機器に対して「無断で」インストールした事は、不正指令電磁的記録供用罪に該当する可能性が更に高くなったのではないかと思われるのです。
[From 個人所有タブレット PC を #佐賀県 が好き勝手に管理出来るものなの? - Soukaku's HENA-CHOKO Blog]
ということが気になったんで、開示請求してみた、というもの。
とりあえず、2年前の時点では、何も検討していなかったということがそうですが、その後検討したのでしょうかねぇ…。
息子の通っている中学校での話なのだけど、 LINE の使い方がちょっと不適切な状況にある生徒たちがいるらしく、問題になっているのだとか。
とあるキャリアの人間を講師に呼んで、全校生徒向けに「正しいスマホとの付き合い方」的な話は既に行われていて、その中でも LINE の「良くない一面」を取り上げてはいたのですけど…。
#この時は、授業公開の一環で行われたので、保護者も一緒に聞けたんですよ。
スマホを持たせる持たせないは、個々の家庭ごとの方針や事情というものもあるでしょうから、一律禁止とするのも学校側としては難しいところでしょうねぇ。
とはいえ、このところの世の中の流れを見ていると、将来的には学校の授業にパソコンやらタブレットやらがどんどん入り込んでくる方向で進んでいるようですし、一部では限定的にスタートしているタブレットの一人1台配布というのも、近い将来全国的に行われるかもしれないことを考えると、
――日本も、真似したらいいのに・・・。格差がでないように。
ただ、無条件に補助を受けられるわけではありません。例えば一斉購入をした学校の場合、児童にiPadを貸与するためには「親が4日間、研修を受ける」ことが条件。
――4日間も? みんな、パソコンの使い方は知ってますよね・・・?
[From 1人1台のパソコンでの授業があたりまえ! 世界のデジタル教育最新事情【オーストラリア編】(前編) | 中釜由起子]
という取り組みは、日本でも必要になってくるかもしれません。スマホも、「電話機能が付いた可搬性に優れた小さなパソコン」と捉えても差し支え無いでしょうし…。
当然、親が全てを知っているということもなく、全家庭が PC を保有しているというわけでもなく、親の職業によっては職場で PC を利用する機会が殆ど無いという可能性もあるわけですから、どこかで一定の知識を得る機会は必要ではないかと思うわけです。
プログラミング教育に関しては、今年の4月から、小学校段階における論理的思考力や創造性、問題解決能力等の育成とプログラミング教育に関する有識者会議(な、長い…)という有識者会議が始まっていて、その中で色々と議論・検討されている模様。
その委員を勤めている方の一人が、6月3日に行われた会議の中でどのような話をしたのか、会議で利用したプレゼン資料とともにブログで報告してくれていたので、読んでみたわけですが、
昨日 6月3日 私も委員を務めている「小学校段階における論理的思考力や創造性、問題解決能力等の育成とプログラミング教育に関する有識者会議」の第三回が開かれ、概ねの意見がまとまり終了しました。
[From 小学校段階における論理的思考力や創造性、問題解決能力等の育成とプログラミング教育に関する有識者会議 を振り返って - プログラミング教育Blog]
この手の会議、議事録や会議内で使われた資料が後から公開されるにしろ、その公開までに一ヶ月以上かかったりすることもザラなので、タイムリーに会議の状況や雰囲気などが判るのは、とても有難い。
#傍聴も出来るようだし、行ってみたいとは思うのだけど、なかなかタイミングが合わないのです。
一応、息子に渡す機材やらは決めてあるのだけど、どのタイミングで買おうかねぇ、という感じですが、この教育センター主催のプログラミング講座があったりするので、それに行かせてたりしているところ。(今は、 iPhone プログラミングのコース。)
会場となる教育センターの位置が判らんので、講座初日は息子と一緒に教育センターに行ったのですが、そこのロビーに置いてあったパンレットにあった、アルゴロジックというアルゴリズム体験ゲームのパンフレットに目を惹かれたので、ちょっと試しているとこ。
アルゴリズム体験ゲーム・アルゴロジックはプログラミングの基本となる論理的思考(アルゴリズム)をゲーム感覚で習得するための課題解決型ゲームソフトです。プログラミング経験がまったく無い方でも、楽しく「プログラミングをするための考え方」=「アルゴリズム」を知ることができる「アルゴロジック」で、スーパープログラマーを目指してください。
[From アルゴリズム体験ゲーム・アルゴロジック|JEITAソフトウェアで未来をつくる]
「スーパープログラマーを目指して」というところは、アレですが…。
前進や右移動、左移動などのコマンドブロックを繋げて問題をクリアしたり、お絵かきをするというブラウザで遊びなら学べるものなわけですが、これ子供向けと言いつつも大人がやっても十分楽しめますよ〜。
アルゴロジックのほうは、コマンドブロックが大きく判りやすくアイコン化されているので、どちらかと言うと小学生でも低学年向け。アルゴロジック 2 のほうは、IF ブロックや ELSE 使った条件分岐や、ループや IF ブロック内がインデントされるなど、実際のプログラミングに似せた形にに並べられ、ブロック自体も文字での説明になっている分、対象年齢が上がっている感じです。
実際やってみてますけど、ゲーム毎に使えるブロックの種類や数、そもそも手数として使えるステップ数に制限ががある(しかもループはスタートとエンドそれぞれで 1 ステップ )し、「コレ、どーやってパターン化するんよ…」という問題もあって、結構いい時間潰しとして使えます。
マウスのドラック&ドロップで並べ替えたり、クリックで回数や方向や回数を変えたりと、操作自体は簡単なので、ちょっとしたゲーム代わりに子供と一緒にやってみるとも面白いと思うので、プログラミング的なことをやらせてみたいなぁ、という時の取っ掛かりよいかもしれません。
この件、うちの子供達は、微妙にかぶらなさそうなだな〜と思ったら、小中高全てでということらしく、バッチリ関連するんで、思ったことを書いておこう。
2020年度からの新学習指導要領に教える内容を盛り込む方向で議論する。技術の進化が飛躍的に進む中、コンピューターを制御する能力の育成が重要と判断した。
[From 小学校でのプログラミング教育必修化を検討 文科省:朝日新聞デジタル]
プログラミングを授業として教えることには、反対はしませんけどね。色々と不安ではあるわけですよ。
一体、誰が教えるの?
一番の問題は、教える側をどうするのか、ということだと思うのですよ。全国の小中学校で一定レベルのプログラミング教育を行える人材の確保が、一番の障壁になるんじゃないか、というのが個人的には一番の不安点ではあります。
段階的に始める、ということらしいですけど、プログラミング授業に対応できる教員なり講師なりを配置することが果たして可能なのか?
学年別にどういう内容を授業として行うのか、それに使う言語や環境はどうするのか、成績つけるとしてその評価基準は、とかとか検討しなくちゃいけないこと沢山ありますし、それらを指導要綱としてまとめ上げ、それに沿った授業を行える要員を育成する為の研修コースを組んで、さらに要員教育するということを行うための時間は 4 年しか無いんですけど、本当に大丈夫なのでしょうか…。