続・武雄市図書館とCCCのおはなし

まぁ、とにかくこの部分に、尽きますな…。

今は行政の方があちこちから毎日見学にいらしていて、「うちでもやってくれ」「見に来てくれ」と、行列をつくっている状態だ。僕らがやるとコストが下がるというのもある。すべてセルフPOSだし、実際には本のレンタル屋だ。要するに「図書館なんてものはない」と(会場笑)。名前は図書館だが、本のレンタル屋だ。

[From カルチュア・コンビニエンス・クラブ増田宗昭社長「企画という生き方」あすか会議2013 | GLOBIS.JP]

図書館の皮を被ったレンタルショップであって公共図書館ではない、とゲロったわけですね!

こうなってくると、図書館法の第十七条

(入館料等)
第十七条  公立図書館は、入館料その他図書館資料の利用に対するいかなる対価をも徴収してはならない。

[From 図書館法]

なんてもんは無視して、金儲けに走ってOKって思っている、ということでもあるわけですよ。
そもそも、税金で改装された元々評判の高い外観の建物が使えて、初期投資なんてただ当然。販売する書籍は再販制度のお陰で汚れたり売れなかったりしたものは返品すればいいし、年間1億円チョットは自治体が売上補填してくれるようなもんだし、宣伝は首長がドンドンやってくれるという好条件ですよ。
#地元書店やレンタルショップにしてみれば、死活問題になるわな、こりゃ…。


実際に指定管理者としての図書館を運営しても、その大部分が人件費。
自治体からの発注条件によっては、光熱費や次節維持管理費、修繕費まで、指定管理料の中に含まれるところもあるわけだから、以下に効率的にコストをかけないようにしていくのか、日々努力をしているところが多いはずですし、図書館での労働問題もチラホラとニュースになったりするぐらい、状況が苦しいところもあるんだと思います。

東京都足立区の区立図書館で、時給180円という低賃金労働が行われた。指定管理者制度によるコストカットが背景にある。元副館長が告発した。

[From 代替時給180円 図書館で行われた低賃金労働 〈AERA〉-朝日新聞出版|dot.(ドット)]

そういう中での、増田社長の発言ですから、他の指定管理業務を行っている企業は、CCCにクレーム入れても良いレベルなんではないでしょうか?

そうそう、高校生は『2階学習室のみ使用すること』と学校から指導されていることは御存知ですか、増田社長。
きっかけは、他の利用者からのクレームだったらしいですよ。

あと、高校生には高いと思いますがね、スタバの商品は。

隣には高校がある。高校生は自習室でスターバックスのコーヒーを飲みながら勉強出来る。Wi-Fiも完備しているし、20万冊の本はすべて無料だ。映画や音楽もたくさんあり、当然、Tポイントも使える。

[From カルチュア・コンビニエンス・クラブ増田宗昭社長「企画という生き方」あすか会議2013 | GLOBIS.JP]

まぁ、武雄市図書館に関しては、実績のないCCCが随意契約で指定管理者に選定されたこととか、CCCによる図書館業務のレベルの低さ(書架の乱れ、所蔵雑誌が減ってる)とか、建築基準法違反疑惑(2Fバルコニーの一部が避難経路の問題で使えない)とか、消防法上の問題(防火扉の前にTSUTAYAの立て看板が置いてある)とか、色々ネタが豊富なので書こうと思えばいくらでも書けるんですけどねぇ、自分の中で整理するのが大変でして…。
とりあえずは、関連リンクから情報をたどってみていただければと思います。

そして、この部分は、

すべてセルフPOSだし、実際には本のレンタル屋だ。要するに「図書館なんてものはない」と(会場笑)。名前は図書館だが、本のレンタル屋だ。

[From カルチュア・コンビニエンス・クラブ増田宗昭社長「企画という生き方」あすか会議2013 | GLOBIS.JP]

こういうところに、波及してくるわけだ。ふ〜ん。

そしてよく分かる、この一文の重み…。

私は公共サービスとして、住民が等しく「知る」ことが出来る図書館の役割だけは変えてはならないと思っております。
古くから書店業務をしている会社であればまだしも、元々がCDレンタル事業から始まり基本的に売れるものしか店頭で取り扱っていないカルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社が、そのことを理解し実行することは非常に難しいかもしれません。

[From TSUTAYA図書館から見た文京区|文京区議会議員 橋本直和 オフィシャルブログ]

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