知恵比べ、大人が子供に負けることは、よくあることで

セキュリティに関しては、よく「イタチごっこ」ということが言われるわけですが、守る側と破る側、お互いが互いの思考をどう越えていくのか、という点については確かにゲームみたいなもん、と思えなくもないでが、守る側として劣勢の立場に経ってしまうと、色々大変だったりするんですよねぇ…。

子供にとっては、制限の掛けられた PC やスマホは格好のおもちゃになるのか、制限をくぐり抜けるのがゲームの裏技を探すような感覚なんでしょうね。子供に「興味持つな」なんて言ったところで、そりゃ無理な相談ですし…。
だから、ちょっとしたきっかけで、制限が外せることが判ってしまうと、

本来は多様な機能を使えるスマートフォンに対して、学校側は制スマホに使用制限をかけられる携帯電話会社推奨のアプリを使うことで対策を取り、ゲームアプリなどはダウンロードできないようにしていた。ところが一部の生徒が、スマートフォンを初期化すればゲームなどのアプリを自由にダウンロードできることを突き止めてしまった。

[From 「ソーシャル新人類」の不夜城~10代は何を考えているのか - 大人による設定を軽々突破、裏ワザにたけたデジタルネイティブたち:ITpro]

といったことが、起きるわけですね。
その辺はアメリカでも事情は同じようで、

ホーボーケン校では配布したノートPCにポルノサイトやオンラインゲームサイトにアクセスできないようにする「Net Nanny」と呼ばれるソフトウェアを導入していましたが、このような対策は「12歳のハッカー」たちにはまったくもって無意味で、ネット上にNet Nannyをハックする方法を詳細に示した掲示板が立ち上がり、次々とハッキングされるのを防ぐ術はなかったとのこと。

[From 中学生全員にノートPCを配布した結果、何が起きたのか? - GIGAZINE]

現場で対応する先生や支援者も、いろいろと大変なようです。


となると、「日本初!小学生全員に、タブレット貸与!」と言っていた某自治体のことが、ちょっと気になるわけですが、まぁ案の定大人が知恵比べで負けた模様。

こうなってくると、全員強制購入だった佐賀県の高校 1 年生達の状況はどうなんだろうな、と。

しかし、この手の問題、頭ごなしに怒れば解決する、ってもんでもないとは思うのですよね。
実際、しでかしちゃって児童は、ある意味 IT に対する適正が高い、IT に対する興味が周囲の児童よりも強い、というように捉えてもいいのではないかと思うわけで、ここで適切に指導ができるかどうかで、その児童の将来が大きく変わる可能性があるわけですよ。良い方向に向けば、将来は凄腕エンジニアかもしれないし、悪い方向に行けば IT 嫌いの出来上がり、ってことにの成りかねないわけだから、非常に難しい問題だとは思うのですが、さて適切に導ける大人が居るのか、と言われるとそれも難しいなぁ、と…。
#自分もそういう局面に遭遇した時に、どういうふうに導いてあげるのが良いのかについては、ノーアイデアですし…。
#あそこに関しては、音頭とってる大人達があれだし、ねぇ…。

興味の芽や、適正の芽を積んでしまうのが、教育ではないと思うので、いい方向に向かってくれることを祈るばかりです。

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