ネットの裏側は、教えたほうが良いのかも?

息子の通っている中学校での話なのだけど、 LINE の使い方がちょっと不適切な状況にある生徒たちがいるらしく、問題になっているのだとか。
とあるキャリアの人間を講師に呼んで、全校生徒向けに「正しいスマホとの付き合い方」的な話は既に行われていて、その中でも LINE の「良くない一面」を取り上げてはいたのですけど…。
#この時は、授業公開の一環で行われたので、保護者も一緒に聞けたんですよ。

スマホを持たせる持たせないは、個々の家庭ごとの方針や事情というものもあるでしょうから、一律禁止とするのも学校側としては難しいところでしょうねぇ。
とはいえ、このところの世の中の流れを見ていると、将来的には学校の授業にパソコンやらタブレットやらがどんどん入り込んでくる方向で進んでいるようですし、一部では限定的にスタートしているタブレットの一人1台配布というのも、近い将来全国的に行われるかもしれないことを考えると、

――日本も、真似したらいいのに・・・。格差がでないように。

ただ、無条件に補助を受けられるわけではありません。例えば一斉購入をした学校の場合、児童にiPadを貸与するためには「親が4日間、研修を受ける」ことが条件。

――4日間も? みんな、パソコンの使い方は知ってますよね・・・?

[From 1人1台のパソコンでの授業があたりまえ! 世界のデジタル教育最新事情【オーストラリア編】(前編) | 中釜由起子]

という取り組みは、日本でも必要になってくるかもしれません。スマホも、「電話機能が付いた可搬性に優れた小さなパソコン」と捉えても差し支え無いでしょうし…。
当然、親が全てを知っているということもなく、全家庭が PC を保有しているというわけでもなく、親の職業によっては職場で PC を利用する機会が殆ど無いという可能性もあるわけですから、どこかで一定の知識を得る機会は必要ではないかと思うわけです。


子供は、正しく「怖がらせる」ほうが良くないかな?

先に引用した記事中に、こんなことも書かれていました。

――エッチなサイトとか怪しいサイトを見そうで心配です。

子どもたちは、専用IDでログインするので、どこのサイトをいつ見たか、常に大人たちに監視されています。怪しいサイトを見るとすぐに教師が察知し、警告やペナルティがあります。SNSも同じです。
リアルないじめより証拠が残るんだ、ということを最初に伝えるのです。

[From 1人1台のパソコンでの授業があたりまえ! 世界のデジタル教育最新事情【オーストラリア編】(前編) | 中釜由起子]

パソコンやスマホでネットを使うと色んな所に記録が残るんだよ、って話をしてあげたほうが、中学生ぐらいの子供にはいいんじゃないか、と個人的には思ったりするわけですが、どうでしょう?

キャリアやプロバイダのネットワーク利用すれば接続ログが残る、Web サイト見れば相手側にログ(Proxyサーバ経由してたら、そこにも)残る、メール送ればログ残る、Wi-Fi スポット使えばログ残る、電話かければログ残る、とあらゆるところに自分がアクセスした形跡が残るわけですよ。
普段それらは全く別のところに保管されているので、なんら関連付けもされることはないですけど、「いざ事件」ともなれば捜査のために集められ、丹念に突き合わされることで、何があったのかの裏付けに使われたり、本人が「匿名」だと思っていても発信者が特定されたりすることは、知識として知っていていいんじゃないでしょうか。

一時期運営してた掲示板のアクセス記録の提示を警察から依頼されたとか、摘発されたフィッシングサイトのアクセス記録にうちからのものがあったということで捜査担当の方から電話いただいた、というのは個人的には体験済みだったりしますんで、刑事ドラマで「ガイシャの携帯の通話記録、入手しとけ」みたいな話は、とてもリアルな話なわけです。

あんまり過度に怖がらせて萎縮させてもダメだと思いますけど、パソコンやスマホでネットを利用すると、どういうことが普段見えない裏側で行われているのかを教えておくことは、「正しく」利用するための一助になるんじゃないか、と思うのです。
ネットを利用したイジメは、その気になれば「誰か」を特定することは不可能じゃないんだよ、って。

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