位置情報は、ゴルスタのヤミに消ゆ?

先週末から、全く見ることのできなくなっていたゴルスタの運営元である株式会社スプリックスのサイトですが

炎上の影響なのか「アクセス集中のため」に運営会社のWebサイトがダウンしているという状況になっているために、会社としては正式な謝罪や状況説明がなされていると言い難く(サイトのダウン自体、偽装疑惑がありますし…)、

[From ゴルスタ という闇 - Soukaku's HENA-CHOKO Blog]

半日ほど前に、やっと復旧したようです。
が…

SPRIX トップページ[2016/08/31]

上の画像の通り、今回話題となっているゴルスタでの個人情報暴露に関する謝罪文書のPDFへのリンクだけのものとなっていました。おそらく、ほとぼりが冷めたな〜、と思ったタイミングで通常形式のサイトに戻そうって考えているのでしょう。
通常形式に戻した時に、今回の謝罪文書へのリンクがどう扱われるかで、今回の問題に対する企業としての姿勢を推し量る材料になるんじゃないでしょうか?

報道を見る限りでは、

インターネット上では「個人情報の流出だ」などと批判が相次いでおり、運営会社は取材に「担当者が誤って書き込んでしまった。本当に申し訳ない」と話している。

[From 「ゴルスタ」、個人情報をツイート 中高生向けアプリ:朝日新聞デジタル]

というようにミスだったと主張していますが、今回の場合は運営担当者が「意図的に暴露した」と言ったほうが正確なんじゃないかと思いますし、謝罪文書の内容そのものに対しても再発防止策の記述が不十分という批判の声も多く聞かれますんで、そう簡単には収束しないのではないではないかと…。


「位置情報」は、闇に葬られるのか?

問題が燃え始めたころから、スプリックスの提供するゴルスタ用の Android アプリが位置情報の取得に関する権限が付与されていることが指摘されているのは、前のエントリーでも書いたとおり。

にも関わらず、当初プライバシーポリシーに書かれていた位置情報に関する記述を一切合切、内緒のうちに消してしまっていることも判明しているのに、そのことに関するスプリックス側からの説明は全く行われていないのが現状なわけです。

プライバシーポリシーから位置情報の取得に関する記述がなくなったとはいえ、既に取得していると思われる位置情報や、現時点でも着々と収集されているであろう位置情報の扱いについては、まるっきり闇の中…。

[From ゴルスタ という闇 - Soukaku's HENA-CHOKO Blog]

プライバシポリシーで取得していることを明示しなくなった時点で、不正指令電磁的記録に関する罪に対しての刑事責任を負わなくてはならない状況になっていると考えていいでしょうし、

何よりも、ゴルスタ開始の時点から取得・蓄積された位置情報の扱いがどうなっているのか、これが非常の大きなポイントになるのではないでしょうか?
一応、位置情報に関する権限を落としたバージョンのアプリの準備されているらしいという話は聞こえてきてますが、現時点は正式な配布ルートではないようですし、そもそもユーザに対してアップデートするよう告知されているのかも不明ですから、位置情報の収集は現在も行われていると考えておいたほうが良さそうです。

ある程度の期間の間に収集された位置情報を使えば、個々のユーザごとの行動パターン洗い出しなんて容易でしょうし、複数のユーザの行動パターンを重ね合わせればユーザ同士の交友関係を推測する、と言ったことも出来るんではなかろうかと思うわけです。

具体的には書きませんけど、「中の人が悪意を持って位置情報を利用したら」と考えると怖いシナリオも想定できちゃいますし、何よりも保護者も知りえないような情報を非順法的な手段で取得・蓄積され、分析も行われている可能性が高いと推測される状況なんですから、きちんとした対応と説明をすることが、企業としての信用を回復するための一歩となるんじゃないですかね?
このまま、プライバシーポリシーの闇改訂によって、取得された位置情報が闇に葬られてしまうようなことがないようにしないといけないと思うのですが…。

まぁ、ユーザの個人情報を容易に暴露できてしまう社内体制や、個人情報の扱いに関する社員のモラル欠如といったことも合わせて考えると、位置情報を扱うに値しない企業である、というのが今のスプリックスであると判断せざるを得ませんし、ゴルスタ関連のアプリだけでなく、スプリックスが提供するアプリ全てで位置情報取得の権限が付与されているかもしれないと疑ってかかっておかないと、現状では安心できる材料はないなぁ、というのが個人的な考えですね…。
#どのみちネット以外のサービスも、使いたいとは思いませんが。

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