「社内の常識」の押し付けで躓いたゴルスタ

利用者である中高生に、「運営批判したら即アカウント凍結、解除には反省文」という対応を行っていた中高生専用を謳っていたSNS 「ゴルスタ」の騒動ですが、結局運営会社であったスプリックスが非を認め(形式上は)謝罪することになったわけですが…。

ちなみに、スプリックス社長の平石明氏は、自身のインタビューが掲載されたWebページにどんどん削除依頼を出しているのか、ページが消えていってます。

[From ゴルスタ運営会社スプリックスの「謝罪文その2」がいろいろと酷い - Hagex-day info]

とまあ、社長の過去のインタビュー記事消されているということなのですけど、残ってたら困るようなことでも話してたんですかね、と勘ぐりたくなりますね。

やはり、騒動の影響は大きかったのでしょう。一時期、謝罪文とゴルスタ終了の告知の画像だけが表示されるページを表示していたスプリックスのWebサイトも、先週あたりから通常時のものに近いものが表示されるようにはなりましたが、企業コンセプトを説明するページや採用情報といったメニューが復活しておらず、事業の柱のひとつであるはずの教育IT事業の紹介ページへのリンクも消されているなど、本来の内容には戻せていないようです。

なぜ、スナップスタディまで?

「教育IT事業」の目玉としていたゴルスタで、盛大に躓いたわけですから、事業体制の立て直しは大変でしょうね。で、本来サービス止めなくても良さそうな「スナップスタディ」というサービスも終了しているんですね。

その辺の疑問のヒントとなるようなことをまとめてくれていた人が居たようで、

ツイッターおじさんがなぜ「ゴルスタ」が生まれたのか
をかってに推測してみた。

[From 「ゴルスタ」がなぜ生まれたか考えてたツイッターおじさん。(だれも聞いてない) - Togetterまとめ]

その中に、

というのがあったりしたのを読んで、無料で集客を目的とした「ゴルスタ」からの送客先である課金コンテンツである「スナップスタディ」が融合しすぎて切り離せなかったから、どっちもサービス停止するしか選択肢がなかったのかなぁ、などと邪推に近い事考えてますが…。
もしかすると、そもそも収益的にはあまり良くないサービス(赤字続きだった、とか…)ので、「いい機会だからやめちゃえ」だった可能性は、なきにしもあらず。

「社内の常識」は「社会の非常識」

さて 9 月 5 日のゴルスタ終了の告知の前に出てきたのが、こんな情報。

ゴルスタをめぐっては「少しでも運営を批判するとBAN(アカウント停止)される」「Twitterやツイキャスなど、アプリ外での運営批判まで監視している」「BANからの復帰を望むユーザーに反省文を提出させる」など、厳しすぎる監視や言論統制も問題視されていましたが、このあたりもスプリックスの社内風土が影響していた可能性はありそうです。実際、Aさんも社内での罵倒や追求を何度か目にしており、ゴルスタの「反省文で屈服させる」というやり方を聞いた時も、さほど違和感は覚えなかったそうです。

[From ゴルスタ個人情報流出問題 運営会社スプリックスでは数年前から「みせしめ」存在 関係者に聞いた - ねとらぼ]

普段の言動やネット上での発言などを監視し、呼び出して罵倒することが「社内の常識」化していたからこそ、そのまま利用者である中高生に対しても「無意識に」やってしまった、ということなんでしょうかね。「ゴルスタ」以外のサービスにまで監視の目を光らせて、そこでの発言まで統制しようとするのはやりすぎですし、世間一般の常識からも外れているように思うのです。
おそらく、終了告知の中で「一部の運営担当者を再教育すれば解決するという問題ではなく、当然ながらゴルスタ運営部門、ひいては弊社全体の問題である」とハッキリと記述していることから考えても、ねとらぼで書かれていたようなことが日常的に行われていて、それに対して誰も疑問を持っていなかった、ということなのでしょう。

今回の騒動を時系列でまとめてくれているサイトがあったので、目をとしてみたのですが、そちらを見た感じでは「一部のユーザに煽動された運営サイドの暴走」というのが事の真相のようです。

今回は、ゴルスタ問題と株式会社スプリックスが行った全ての行動について、時系列を元に紹介します。

[From ゴルスタの炎上経緯まとめ – Persephone Projects]

会社に対する批判には厳罰、という社内常識が罷り通っていたスプリックスだったからこそ、扇動的なユーザにのせられやすかったのかもしれませんけど、あまりにも一方的な対応であったということは確かですね。

余談ですが…

最終的に社長の人のつながりが、そっち方面に収束していくのって、何故なんでしょうねぇ。「類は友を呼ぶ」なのか「朱に交われば赤くなる」なのか…。

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