PIXEL for PC and Mac を HDD からブートさせてみた

PIXEL for PC and Mac を動かしてみました。
そもそもRaspbian 自体が Debian ベースなんで、x86 対応は技術的には難しことではなかったわけですから、 PIXEL for PC and Mac の登場はある意味自然な流れなのかな、という感じ。 Linux のディストリビューションの一つとしてみると、初学者向けのプログラミング学習に重点を置いたもの、という見方もできるかな、と。

同団体創設者のエベン・アプトンCEOは、PIXELを使ってもらうためにRaspberry Piを買ってもらわなくても、既に手元にあるx86マシンにインストールしてもらえばいいと思いつき、3カ月かけてx86版を開発したと語る。

[From Raspberry Piの「PIXEL」が旧型PCやMacで稼働可能に - ITmedia ニュース]

And bringing PIXEL to the PC and Mac keeps us honest. We don’t just want to create the best desktop environment for the Raspberry Pi: we want to create the best desktop environment, period. We know we’re not there yet, but by running PIXEL alongside Windows, Mac OS, and the established desktop GNU/Linux distros, we can more easily see where our weak points are, and work to fix them.

[From PIXEL for PC and Mac - Raspberry Pi]

累計出荷数が 1,000 万台越えたとはいえ、買わないと使うことの出来ない Raspberry Pi と同等なデスクトップ環境を、 PC でも気軽に試せるようになったというのは、良い話ではないかと思います。利用者が増えれば PIXEL の改良に役立つフィードバックが得られやすくなりますし、いわゆる「パソコン」としての利用を考えれば、 Raspberry Pi よりも PC プラットフォームの方がパフォーマンス的には優位性ありますしね。


HDD からのブートを試してみたので

さて、提供されている iso イメージをダウンドーロして、 DVD に焼くか USB メモリにコピーして、そこからブートすればいいようになっているわけですけど、いちいち USB からブートも面倒だし、追加でパッケージ入れたりすることも考えたら、HDD からブートできるようにしたほうが何かと便利だよね、ということで HDD からブートできるようにしてみた。

HDD のブートするための手順については、ちょっと調べてみたらアッサリと見つけることが出来たんで、

それに従って実際にやって見た限り、ほぼ上のツィートにあるリンク先の内容通りにやれば、問題なく HDD からブートさせることが出来るように。ちゃんと指示通りやれば、それほど難しいことではないです。

手順と違った点としては、物理的な PC ではなく VirtualBox 上の仮想マシンを使ったこともあるのか、HDD のパーティション拡張をやらなくても、割り当てた仮想 HDD を認識して Linux のパーティションとして問題なく動作している点。
あと、 Raspberry Pi との違いとして、 raspi-config が実行できないというのがあるので、細かい設定(言語やタイムゾーンなど)を手動でやる必要があるということでしょうかね。

ということで、HDD ブートに変えた後、やることとしては、以下の三点ぐらい、かな?

  • /etc/locale.gen を修正して、 "ja_JP.UTF-8 UTF-8" を選択
  • dpkg-reconfigure tzdata を実行して、タイムゾーンを Asia/Tokyo" に変更
  • apt install task-japanese-desktop を実行して、不足している日本語関連パッケージをインストール

言語やタイムゾーンの設定の変更なんて、インストーラに任せっきりだったんで、ここ数年手動でやってなかったこともあって、「あれ?どのファイル弄ればいいんだっけか?」と、ちょっと四苦八苦。

これで日本語が扱える状態になるので、最初からインストール済みの LibreOffice で「普通のパソコン」チックに使ったり、Scratch でのプログラミング学習環境にもなるというわけで、ちょっと古めのパソコンで動かしてみるのもよさそうです。
PIXEL 上で動く Scratch は GPIO の制御もできるものになってますが、その部分は for PC だと使えないので、電子回路と組み合わせて何かやるのには使いにくいとは思うので、そういう用途なら素直に Raspberry Pi 使ったほうが簡単でしょう。
# PC に繋げられる GPIO インタフェースを使えば、それ経由で出来るかもしれないけど…。

機会があれば、PIXEL for PC and Mac を突っ込んだ PCを子供に渡してみましょっかねぇ…。

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