Debian GNU/Linuxをインストールしてみる：サーバの頑張りを「見える化」してみよう（Serverstats編）

Soukaku's HENA-CHOKO Blog - Debian GNU/Linuxをインストールしてみる：サーバの頑張りを「見える化」してみよう:
ただ、3つ以上の値を一つのグラフに出来ないとか、snmpの設定がちょっと面倒だったりするので、ここではMRTGではなく、MuninとServerstatsについて取り上げてみたいと思います。

Serverstatsをインストールしていきますが、こちらはチョット一筋縄ではいかなかったので・・・。

インストール、のその前に・・・

いつもなら、「インストール自体は、"apt-get install serverstas"を・・・」云々と行くところですが、今回はチョット違います。
実際に、apt-get install serverstasを実行してみると・・・。

debian:~# aptitude install serverstat
Reading package lists... Done
Building dependency tree... Done
Reading extended state information
Initializing package states... Done
Reading task descriptions... Done
Building tag database... Done
Couldn't find any package whose name or description matched "serverstat"
No packages will be installed, upgraded, or removed.
0 packages upgraded, 0 newly installed, 0 to remove and 0 not upgraded.
Need to get 0B of archives. After unpacking 0B will be used.

と表示されます。よく見ると"Couldn't find any package whose name or description matched "serverstat""という１行が・・・。
これは、serverstatsにが該当するパッケージが存在しないという意味で、Etchのリリースパッケージの中には含まれていないということになります。

このような場合、ソースを取得して自力でコンパイル後にインストールする方法もありますが、Debianの場合testingやunstableにあるものなら、そちらインストーすることも可能です。幸いにしてServerstatは、testingにもunstableにもパッケージとして含まれているので、そちらのパッケージを借りてくることにしましょう。

パッケージを借りるための準備

パッケージを借りるためは、いくつかの方法があります。

その中でも、

AptGet - Debian GNU/Linux スレッドテンプレ:
testing や unstable のパッケージを借りたい †
/etc/apt/sources.list には testing や unstable の apt-line も入れておく必要があります。忘れずに。

で説明されている「preferences を使う」という方法を使ってみましょう。

大まかな手順は、次の通りです。

/etc/apt/apt.cont.d/preferencesというファイルを作る。
/etc/apt/sources.listを編集して、testingまたはunstableのapt-lineを追加する。

こっちが、/etc/apt/apt.cont.d/preferencesの中身で、

Package: *
Pin: release a=testing
Pin-Priority: 105
Package: *
Pin: release a=testing-proposed-updates
Pin-Priority: 110
Package: *
Pin: release a=unstable
Pin-Priority: 90

こちらが、/etc/apt/sources.listに追加した分になります。

# add CDN ( lenny = testing )
deb http://cdn.debian.or.jp/debian lenny main contrib non-free
deb-src http://cdn.debian.or.jp/debian lenny main contrib non-free

これで、パッケージを借りる準備は完了です。

Serverstatsをインストール

パッケージを借りる準備が出来たら、あとは"aptitude update"実行後に"aptitude install serverstats"を実行すれば、Serverstatsのインストールが行われます。
実行すると、次のようになるので、"return"でインストールを進めていきます。

debian:~# aptitude install serverstats
Reading package lists... Done
Building dependency tree... Done
Reading extended state information
Initializing package states... Done
Reading task descriptions... Done
Building tag database... Done
The following NEW packages will be automatically installed:
  apache2-mpm-prefork debconf-utils libapache2-mod-php5 libdbd-mysql-perl
  libdbi-perl libmysqlclient15off libnet-daemon-perl libplrpc-perl libxml2
  mysql-client mysql-client-5.0 mysql-common php5 php5-cli php5-common
  sgml-base ucf xml-core
The following packages will be automatically REMOVED:
  apache2-mpm-worker
The following NEW packages will be installed:
  apache2-mpm-prefork debconf-utils libapache2-mod-php5 libdbd-mysql-perl
  libdbi-perl libmysqlclient15off libnet-daemon-perl libplrpc-perl libxml2
  mysql-client mysql-client-5.0 mysql-common php5 php5-cli php5-common
  serverstats sgml-base ucf xml-core
The following packages will be REMOVED:
  apache2-mpm-worker
0 packages upgraded, 19 newly installed, 1 to remove and 0 not upgraded.
Need to get 14.9MB/16.4MB of archives. After unpacking 37.6MB will be used.
Do you want to continue? [Y/n/?]

もし、別のエントリーで取り上げたMuninのインストールをしていなければ、このタイミングで一緒にapache2等が一緒にインストールされます。既に、Muninをインストール済みだったので、apache2はインストール済みでしたから、本当に必要最低限のものだけが、インストールされたことになります。

こちらも、インストールして10分ほどしてから、"http://サーバのIPアドレス/serverstats/"へアクセスすると、データの収集が行われてグラフが描画されていることが判ると思います。
Serverstatsのサイトで見ることの出来るデモを見れば判るのですが、Munin同様取得する値を増やして色々なグラフを書かせることが出来るので、ドキュメントを読みながら色々いじってみると面白いかも知れませんね。（ただし、英文しかないようですが・・・。）

MuninとServerstats、どちらが良いか？

MuninとServerstatsのインストールを取り上げたわけですが、どちらにも一長一短があるので、どっちにするか個人の好みにもなると思います。
Muninは、グラフ生成（munin）とデータ収集（munin-node）が二つのパッケージに分かれているため、munin-nodeだけをインストールしたサーバからのデータを、1台のサーバで集中的にグラフを書かせることが出来ます。また、snmpで取得したデータのグラフも書かせることも出来るので、複数台のサーバやsnmp対応のネットワーク機器を動かしている環境で使うのであれば、Muninを使うのがお薦めかもしれませんね。Etchで使う分には、Serverstatsはインストールに一手間多くかける必要がありますし・・・。

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