Z620にNVMeなSSDを載せてみる

Intel 660pとアイネックスAIF-08

Z620 、 SanDisk X600 SATA SSD の 512GB にシステムをインストールして使っていたんですけど、 PCIe レーンもスロットも余裕で余ってるんで、 HHHL タイプか M.2 - PCIe 変換アダプタ経由で NVMe SSD 使ってみたいな、と考えていたところに、Intel SSD 660pシリーズの 512GB がお手頃価格で売ってたので、さっくりと購入。

別に SATA 接続ので不満がある、というわけではないんですけど、使えるもんなら使ってみたいな、と…。

変換アダプタを使って、PCIe スロットへ

Z620 には M.2 スロットはないので、 M.2 接続の SSD を使うには変換アダプタを介して PCIe スロットに装着することになるんですが、それにはアイネックスの AIF-08 を使うことに。M.2 - PCIe 変換アダプタ自体、安いものなら千円しないんですが、熱対策のためのヒートシンクも用意すること考えると、最初からヒートシンクがついている AIF-08 との値段的には差がなくなってくるんですよね。
#AIF-08 、青色 LED のイルミというギミックがあるんですが、それなくてもいいんだけどな…。

AIF-08 に 660p を組み込んで、その AIF-08 を Z620 のPCIe スロットにセット。

660pをAIF-08に載せてみた、の図(ヒートシンク取り付け前)AIF-08をZ620のPCIeスロットに

Z620 の内部スロット、

  • PCIe 3.0
    • ×16 スロット 2 本:2 番と 5 番
    • ×8 スロット 1 本:4 番
  • PCIe 2.0
    • ×8 スロット(内部 ×4) 1 本:3 番
    • ×4 スロット(内部 ×1) 1 本:1 番
  • PCI 32/33 スロット 1 本

となってるんですが、2nd CPU/Memory モジュールを載せたことで 1 番が潰れ、GTX770 が 2 スロット占有ので 3 番も使えず。ということで、AIF-08 は残っている 5 番に。
#実は同じタイミングで、ASMedia 1042 を積んだ USB3.0 カードを 4 番の挿したのだけど、こいつは認識せず…。


で、電源を投入。
認識するか、ちょっと不安だったんですが、ちゃんとシステム情報で 660p の情報を確認することができ、ディスクユーティリティでのフォーマットも問題なく完了。

システム情報で660pが認識されていることを確認

パフォーマンスは、どんなもん?

OSから無事認識されたので、この状態でパフォーマンスを測ってみた。
まずは、 SanDisk X600 の方から。測定には、 Blackmagic Disk Speed Test 使いました。

Disk Speed Testで測定 : SanDisk X600

X600 のカタログスペックの転送速度(Read/Write)が 560/530MB/s なのに対して、実測 490/330MB/s とカタログ上の値までは使いきれてないですね。参考に 1TB HDD を測ってみたところ 160/150MB/s ぐらいだったので、HDD との比較では十分早いんですが…。

で、こちらが、 660p を測定してみたもの。

Disk Speed Testで測定 : Intel 660p

1600/900MB/s と SATA SSD の 3 倍近いパフォーマンスが出ていますね。 Read に至っては公称値の 1500MB/s 超えてますし…。
あとは、660p から起動できれば、OKとなるわけですが…。

660p での起動は?

Z620 って、そもそも PCIe スロットに変換アダプタ介して繋いだ NVMe SSD を起動ディスクとして使えるのか?という点が、調べてみてもはっきりとしたことは判らずじまい。
悩んでいても仕方がないので、Mojave のインストーラを使って 660p に新規インストールを実行!

インストールそのものは、無事完了。 X600 側から 660p 側にユーザデータも移行出来てるし、一通りの操作も問題なく出来ることは確認できたので、 Clover EFI bootloader をインストール。「さて、X600 外しても起動するかな?」と思って、一旦シャットダウンして、 X600 を外して起動してみたところ、起動しない!

Clover EFI bootloader の起動ディスク選択画面まで到達しない状態なので、慌てて X600 を戻して X600 側のシステムから起動して、あれこれやってみた結果、NVMe SSD を Clover EFI bootloader に認識させるためには NvmExressDxe-64 というドライバが必要なことが判明。

Clover bootloaderでNvmExpressDxe-64を選択

さらに、NVMe SSD に Clover EFI bootloader をインストールするときに NvmExressDxe-64 を一緒にインストールしても、Z620は PCIe に直結しているストレージは BIOS/EFI レベルで起動可能なデバイスとして認識されないため、「缶切りは缶の中」状態となり起動できない。となると Clover EFI bootloader を起動させるには、 X600 のような SATA デバイスもしくは USB メモリを使う他ないので、 Mojave インストール用に作った USB メモリの Clover EFI bootloader を最新のものにアップデートしつつ NvmExressDxe-64 も一緒にインストール。その USB メモリで、 Z620 を起動して起動ディスク選択画面で 660p を選択して、 Mojave の起動が出来るように。移行元だった X600 を取り外しても問題なく起動できるので、当面の問題はなさそうです。

データ保管用に SATA HDD も積んでいるので、そちらにも Clover をインストールしてみてはいるんですが、そちらで起動しようとしても、660p にあるシステムパーティションが見えないというのがあって、当面は USB メモリを使っての起動ということになりますが…。
一度起動してしまえば、USB メモリは抜いても問題ないんですけど、そのへんはおいおい対策を考えたいところ…。

ストレージの一覧

取り外した X600 のほうですが、Celsius W520 のシステムディスクに転用する予定。(これで、自宅内の環境の再整備が進められるぞ、と…。)

参考までに660p の動作温度を(homebrew を使ってインストールした) smartmontools 使ってチェックしたところ、 36 〜 41℃ ぐらいの間で推移している模様。危険域の動作温度が 80℃ ということなのですが、AIF-08 のヒートシンクのおかげなのか、まだ十分に余裕はありますね。これから夏に向かって室温などの上がっていくので、注意はしておこうと思います。

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