クロ現 9/8放送「学びを変える? ~デジタル授業革命~」を追っかけで視聴しました

仕事でドタバタとしていた関係もあって、本放送自体が見れないのは重々承知でそもそも諦めていたんですが、オンデマンドで公開されてからもドタバタを引きずっていた関係もあって、やっと見ることが出来ました。>クローズアップ現代 「学びを変える? ~デジタル授業革命~」

色々興味があって、佐賀県の事例は追っかけているけど、実際に動いているタブレットの画面や授業の様子を見れる機会は、殆ど無いわけだから、テレビでとはいえ貴重な機会なので、出来る限り見る努力をしなくては…。

[From 9/8 放送のクロ現で #佐賀県 の事例が紹介される? - Soukaku's HENA-CHOKO Blog]

パッと見た感じ、中庸な的で「良くも悪くも、対応次第」というような感じだったなか、というのが個人的な感想。良い点悪い点、両方がバランスよく取り上げられていたと思いますし、現状の整理も自分の認識と大きく離れてなかったなぁ、と。

佐賀県の事例は…

番組の前半が、事前の情報通り佐賀県の事例でしたね。
教師の掛け声でタブレットを取り出すも「教材がダウンロードできてない」といったバタバタが映ってましたが、そのことを考えると時期的には 4 月後半から 5 月にかけてのあたりに取材が入っていたのかな?(生徒の服も夏服ではなかったし)。

いざ使おうとして、動かないとか、教材がインストールできてない、といったことが発生すると、学習そのものの意欲も削がれてしまうでしょうし、タブレット使うこと自体にストレスを感じてしまうことになるのですから、そのあたりはシステム面をしっかりしないといけないということではないかと思います。


あと数学の教材を教師が作っているシーンがありましたが、Excel でだっというのも(と、いうかあぁいうものも作れるんだという点でも)驚きでしたけど、教材づくりが教師個人に委ねられているという点にも驚き。従来の授業でも単元に合わせてプリントを作って配布ということをやっていたと思うので、その延長線なのでしょうけど、これは教師への負担は大きくなるでしょうね。
教師側も「今での紙そのままじゃなく、タブレットの機能を活かしたしたものを」と考えるでしょうから、思った通りの表現できないとか、色々悩みながら試行錯誤しているんでしょう。

その教師の試行錯誤や、システム自体のサポートを手厚く出来るような体制の整備をどうしているくのか、というのはひとつの課題なのでしょうね。尾木先生が、オランダの事例として「教師のための教育サポートセンターが充実している」という話していましたが、今の佐賀県でそういった体制が取られているのか、またこれからタブレットによる授業を進めていこうとしている自治体では、そういった体制を考慮しているのか、その点はチェックしていく必要はありそうです。

ICT ≠ 魔法の杖

先進的と言われている韓国でも「楽しいだけで、身につかない」ということで、タブレット利用を全学年全教科から一部の学年の特定教科に絞り込み直しているのだそうですね。

広尾学園の事例も取り上げられていましたが、一斉授業の中に ICT をうまくとり込むのは難しいことからグループ学習で活用する方向にしたことで、効果が出てきているような感じでした。
印象的だったのは、自らすすんで先に行っている生徒の話。最新の論文を探し出せる、読めるというのは ICT 活用の醍醐味でもあるわけですから、自分が望めば最新かつ世界でも先端の情報に触れられるんだ、という部分はうまく使ってほしいなぁと。

これも印象的だったのですが、尾木先生のコメントに「 ICT に依存しなくても、授業が上手にできる、授業構成力のある教師が使うと効果が高いだろう」と言った趣旨のものがありましたが、やはり行き着く先は教師のスキルというところに依存してしまう、というのはありそう。ICT が魔法の杖には成り得ないわけですから、教師自身の自助努力ももちろん、教材の整備やそれらをサポートする体制、教師に対する授業構成力向上や、授業への ICT 機器活用方法に関する研修の場を行政なりが継続的に整備していくことは必要とされると思います。

ま、保護者側の心構えとしても、 ICT を活用した授業に過度の期待を持たない、というのはあると思いますが、佐賀県のように高校入学の必須条件にような形になってしまうと、なかなか難しいんだろうなぁ…。

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Aomasa 返信

以前こちらにコメントをさせて貰った者です。

二学期に入り、「夏休み中に準備期間もあったのだし、授業が変わるかな?」と思っていましたが、PCを活用する授業は未だ少ないです。
私の学校で主にPCを使う教科は英語。 電子辞書で単語を引く、PowerPointを使うので今の時点では英語が一番PCを使っています。


しかし、スリープ状態にしておいてもパスワード入力があるためパッと調べることはできないので電子辞書を別に持っている人の方が多いし(実際僕もそうです)、PowerPointの授業もほぼ「家でやってきてください(発表のみ電子黒板と連携して使用)」状態なので、あまり活用できているとは言い難いです。

授業中にPCを使うことは全くありません。 データのダウンロードだけ済ませて終わりみたいな教科が多いです。 そもそも電子教科書には載っていないページが有る(特に巻末資料等)為、タブレットを信用していない先生も居るほどです。 そのため、授業にはきちんと紙の教科書を持ってこないと「教科書忘れ」になるため、電子教科書の活用場面はほぼ家しかありません。 問題集は別にありますし、正直言って「充電の必要がある鞄のおもり」とほぼ化しています。

代わって電子黒板は頻繁に使われています。 国語、英語、世界史、物理、生物、保健体育、HR等々。 休み時間中に準備してしまえば授業時間はあまり削られないし、作れるのはPowerPointを使ったものなので有効活用しやすいのとこと。

タブレットPCについては、ある先生に聞いてみると、正直活用法に悩んでいるそうです。 
・教材があれば使うが、無いので自分で全部作らないといけない
・教材を(自分で)作れるなら作るが、丹精込めて自分で作ったものはあまり共有したくない
・そもそもアプリとしてはOffice以外使えないので、どうすればいいかわからない。 見せるだけなら電子黒板で済む。 先生はプログラマーではないし、そんな時間もない。
・作れたとして全員のPCでちゃんと動作するか不安。


つまるところ、『電子黒板さえあればいい。 辞書は手軽に使える電子辞書の方がいい。 Officeは使う機会が少ないので以前のようにPC室だけで事足りる。』といった感じでしょうか。 全部の先生がマクロを使いこなせるわけではないですし、非常に悩ましい部分ではあります。

正直僕としてもPCよりも全員にEX-word等の電子辞書を買わせる方が良いと思います。 何故わざわざ毎日充電をして持って行って使わずに持って帰らねばならないのか。 今の段階では疑問しか沸きません。 県も引くに引けない状況になっていると思いますが、今のうちに撤退したほうが良いと個人的に思います。

拙い長い文章ですみませんでした。

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