以前にも取り上げた、武雄市が小学一年生に向けてプログラミングを教えようという件ですが…。
この度、佐賀県武雄市(佐賀県武雄市/市長 樋渡 啓祐)、株式会社ディー・エヌ・エー(東京都渋谷区/代表取締役社長兼CEO 守安 功、以下DeNA)、東洋大学(東京都文京区/学長 竹村 牧男)は、初等教育におけるプログラミング教育について、共同して実証研究を行うこととなりました。
[From 武雄市×DeNA×東洋大学の3者による産学官連携・実証研究プロジェクトを開始~佐賀県武雄市の小学校1年生向けに2014年10月よりプログラミング教育を導入~ | 株式会社ディー・エヌ・エー【DeNA】]
さて、このプロジェクト、ビジュアルプログラミング言語のベースとして、Scratch を使うということが表明されているわけですが
ビジュアル言語の中にも工業向けなど大人が使うものから色々種類があるんですが、今回は、MITのメディアラボが開発しました、Scratchというプログラミング学習のためのビジュアル言語をベースにした教材にしようと考えています。
[From 川崎修平(DeNA CTO)「プログラミング学習教材のコンセプトとそれに込めた想い」会見 | 公立小学校1年生へのプログラミング教育実施 | CSR活動 | 株式会社ディー・エヌ・エー【DeNA】]
色々と調べていたら、同じを Scratch ベースに Web ブラウザ上でプログラミングできるようにした「プログラミン」というものが、文部科学省の Web サイトで公開されていたのを知りました。
自分で何かを作れるということ。
そのためには具体的な手順を考え、ひとつずつ実行していく必要があること。
プログラムという人工言語は、そういったことに気づき、理解するためのツールとして非常に有効です。
[From プログラミンについて - プログラミン | 文部科学省]
プログラミンは、子どもがプログラミングの仕組みを学べるサイト。自分で描いたイラストに、回転や効果音を鳴らすといった命令を組み合わせ、動かすことができる。命令はドラッグ&ドロップなど簡単な操作で設定可能。完成させた作品は一般に公開できる。
[From ドラッグ&ドロップで簡単プログラミング 文科省が子ども向けに公開、まとめサイトも登場 - ITmedia ニュース]
命令を表すアイコンの形も、わかりやすく漫画チックにしてあったり、作った作品を見せ合ったり、チュートリアルのムービーも一緒の公開されていたりと、コレをそのまま使ってもいいんじゃないかと思ったりしたんですけど、どうなんでしょうか?
#どうしても作らなきゃいけない理由でもあるの?
こういったものが 4 年前には出来ていたわけですから、武雄市 × DeNA × 東洋大 でやろうとしていることは車輪の再発明にしか思えないわけですがね…。
プログラミングよりもリテラシーを
さて、最近流れてきた、アメリカでの状況についての記事があったので、ご紹介。
プログラミングさせるよりは、テクノロジーを使いこなすリテラシーを身に付けさせたほうが有用だ、という内容なのですが、個人的ものこの記事の内容については賛成ですね。
こう否定しよう。全員がプログラミングを学ぶ必要はない。プログラミングは常に進歩し続ける技術における1つの側面でしかない。
プログラミングを学ぶことと、テクノロジーの根本を理解するということには大きな隔たりがあり、多くの人にとっては後者のほうがはるかに重要だ。
[From 子供が学ぶべきはプログラミングよりもデジタルリテラシーだ | ReadWrite Japan]
リテラシーを身に付けさせる一環としてプログラミングを、というのは方法論としてはありかもしれませんが、誰もが等しくプログラミングを学ぶ必要はないわけで。技術の進歩次第では、プログラミングの概念が今と未来ではガラッと変わってしまっているかもしれないわけですから、いまから小学一年生にプログラミング教えてもねぇ、という気持ちもあったりします。
#プログラミング=コンピュータは人の指示通りにしか動かない、ということを教えるというのであれば、わからんでもないですが…。
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